Skip to content

第607話 渋谷駅見物&東急バス乗車レポート(2022.12.16)

 第601話で紹介した「東急グループ創立100周年記念乗車券」には、東急バスの1日乗車券もセットされていて、これはどこかで使うつもりでいた。何だかんだで12月になってしまったが、天気もよくそれほど寒くない日に外出できる時間ができたので、1日乗車券で周遊することに。12/11、まず向かったのは渋谷だった。

 東急バスにアクセスできる駅としては東京駅もあったが、東急と来ればやはり渋谷。行先のバリエーションを考えればお膝元がいいのは自明だった。加えて、山手線外回りホームの件(→参考もあり、行ける時に行っておこうとなった次第。

 年が明けて早々、何となく馴染みのあった外回りホームは姿を消す。その最終日は1月6日。7日、8日と線路の切換工事などが行われ、9日からは渋谷駅の山手線ホームは内回り(2番線)と外回り(1番線)が同じホームになる。1番線ホームを一部解体した上で外回りの線路を西へシフト。その線路跡に2番線ホームを拡げる形でホームを合体するという話である。そのため、外回りホームなどの見納め、撮り納めをしておかねばと相成って渋谷駅へ。埼京線で渋谷に着いたのは11:45で、駅の外に出たのは12:50頃・・・思いがけず長丁場になった。

山手線渋谷駅の工事に伴い、1月7日・8日は山手線外回りの大崎→渋谷→池袋が運休に。振替輸送も行われるが、例えば渋谷から目白に行く際は、埼京線などで池袋まで行ってから山手線内回りでどうぞというのが案内の趣旨。ともかく一大イベントである。

 以下、改札口の分布に概ね対応するエリアに分け、写真メインでその外回りホームなどをご紹介する。(これらを見に行くなら今のうち・・・ひとつご参考まで)

南改札(1階)周りを「南1」「南2」、中央改札(3階)のアクセス範囲を「中央」、ハチ公改札(1階)付近を「ハチ公」と分けてみた。ホームはいずれも2階。山手線ホームは、外回り(1番線)、内回り(2番線)が別々だったが、1月9日に同一ホームになる。

【南1】

南改札から2番線に向かう際の階段下付近。1番線への階段等は右に進んだ奥にある。ホームが一つになればここは「←1・2」に。こうした誘導表示が各所で変わる。
1番線に通じる階段。こちらは1月6日を以って廃止に。
1番線南の階段を出た辺りからの恵比寿方面の様子。2番線ホームを拡げる工事がすでに始まっているのがわかる。
吊り下げ式の番線表示。すでに仮設のような状態だが、これも見納めに。
1番線から見た2番線の様子。柱に「a」の標示があり、ここから北に向かってアルファベットが続く。
柱のアルファベット「e」~「f」付近。すでにホームの基礎部分は拡張後のような状態に見えるが、おそらく途上。どう拡げるのか見ものだと思う。

【南2】

南改札から1番線へは、エスカレーター、エレベーターでも行ける。せっかく整備してある訳だが、これらも1月6日を以って役目を終える。
そのエスカレーターなどから出た先は「k」「J」近辺。2番線側では新たに設けられる中央改札(3階)へのアクセス用階段が形を成していた。工事概要図によれば、エスカレーターも設置され、1月下旬に供用予定とのこと。
少し南に戻って「g」辺りから恵比寿側を撮影。こうした角度で2番線側を撮れるのも1月6日までということになる。

【中央】

1番線と中央改札などを結ぶエスカレーター。外回りホームがなくなるのに合わせて、こちらも廃止に。
中央改札~2番線の階段&上りエスカレーター。2番線側はそのままでも良さそうだが、工事概要図によると「階段・ESC廃止」とあり、やはり見納めということに。
中央改札階から見た1番線用階段。左上に見える「↓」の箇所は、エスカレーター専用部(前枠左の写真)にあたる。

【ハチ公】

1番線の「出口・のりかえ案内」。ここまで掲載した通り、恵比寿側から順に南改札の階段、階段・エスカレーター、中央改札のエスカレーター、階段とあって、ハチ公改札に至っては現状は階段のみ。2番線ホームと一体化した後は、新設のエスカレーターが利用できるようになる(と思われる)。
1番線ホームのハチ公改札階段付近からは解体中の東急百貨店を見ることができる。ホームがなくなれば、こうした撮影もできなくなる。
同じ場所からハチ公広場、スクランブル交差点を見た図。窓がこのような状態なので展望としてはいま一つだが、この構図も1月6日までということになる。
1番線北側から3・4番線を撮影。1番線と2番線でホーム位置がずれているが故に撮れる一枚だが、ホーム一体化後はこうした写真も撮れなくなる。
山手線外回りと湘南新宿ラインの横並び。工事関係のあれこれが写り込んでしまうが構図としては貴重だと思う。撮るなら今のうちということで。
さらに先に行くと、宮益坂もこの通り。マメに通って春夏秋冬で撮っておくんだったと思う。
1番線ホーム北端での撮影例。1月7日以降、山手線渋谷駅ホームから原宿方面を眺めることはできなくなる。(ホーム端=ハチ公改札への階段部のため)
MIYASHITA PARKをズームで。後方の高層建築物も気になる。渋谷には1月にまた来るだろうから、その時にチェックしようと思う。

ひととおり撮影を終えた後で、(来る予感があった)「黒い山手線」(→参考PDF)を待ち、動画で撮る。12:46発の外回りだったが、少々ビハインドだった。(ホーム北側で待機して先頭部からしっかり撮れれば、1番線の記念写真としては最高だったのだが…)
ということで、1月9日からはこういう形に(ホームの赤帯が拡張部)。現状3面4線のJR渋谷駅は2面4線になる(恵比寿駅も同構造)。

 午後は専ら東急バス。バスの路線図を手に入れてからあれこれ検討する計画だったが、渋谷に今や案内所はなく、代わりに渋谷フクラスの観光案内所で尋ねてみると、路線図があるとすればマークシティ5階にあるバス乗り場?との話だった。確実性がない上に徒労になるので、予めプリントアウトしておいた手持ちの路線図(字が細かくて大変ver.)を凝視してみるも明快な解が得られず... 1日乗車券を使う限りはあてずっぽうでも全然構わないのだが、そこまで余裕がある感じでもなかったので、行先が明確なバスに乗ることにした。

渋谷駅西口のバスターミナル案内(行先別)。再開発に伴い、かなり複雑になっていて迷う。東急バスの乗り場は、41、8、7、5、4、23、22、33、32、31など。当初は5番のりばから世田谷線方面をめざすプランを考えていた。
バスの時刻まで時間があったので、スクランブル交差点をウォッチング。バスターミナルの囲いが横断歩道との境界になっていて、人の流れをコントロール(または自由度を抑制)しているように見受けた。
東急グループ100周年記念版の東急バス1日乗車券。520円なので3回乗れば元は取れる。案内所があれば日付印などで利用日を入れてもらえたと思うが、その必要はなく、自分で記入すればいい旨が裏面に書いてあり「!?」状態。

 目的地として考えていたのは等々力。かつての住所地だが、暮らし始めたのは実に30年前に遡る。クルマで近くを通ることはあったので、すっかりご無沙汰という程ではなかったものの、散策レベルとなるとかなり昔。短時間でも行ければいいと思っていたところ、等々力に直行する「渋82」が見つかったものだから大助かりである。(参考PDF → 渋谷駅発着路線

発車10分前に「渋82」等々力行きが到着。乗り場(23番)は横断歩道の途中にあるので、発車間際に赤信号だと乗り損なう可能性大。
バス最後列の席に座り、後方展望を楽しむ。玉川通り走行中に振り返ると渋谷駅側はこんな具合で、渋谷クロスタワー(旧東邦生命ビル)も肩身が狭い印象。
池尻大橋駅付近では、大橋ジャンクションが見もの。実物を見たのは今回が初めて。

 渋谷駅(西口)13:31発で等々力到着は14:05頃。乗り換えの必要がなくなった分、余裕ができた。周遊するなら1時間くらいか。勝手のわかる道を中心にとにかく歩いてみた。

終点の等々力に到着。この道路上の停留所から発車する系統は「東98」と「等21」がある。

 等々力駅の駅舎が昔と同じ家屋風でホッとしたかと思えば、等々力渓谷の入口に成城石井ができていて驚いたり。ちょくちょく足を運んだその渓谷が(かつてと同じ景観の筈なのに)実に「渓谷然」としていて感服したり、駅から当時の住所地までが意外と距離があって番地表示を疑ってみたりといろいろ。散策ベースで当地をデジカメで撮るのは初めてだったので、歩いては止まっての繰り返し・・・あっという間の14時台だった。

今となっては独特な体裁の等々力駅駅舎
駅寄りの渓谷入口付近にある案内板。30年前はこうした案内板もなければ、成城石井もなかった。
入口前にはより大きな案内板と気温計などが設置。14:20頃の気温は13.6℃とまずまず。渓谷内は12.3℃なので少し寒い?(夏場は涼しいということになる。)
渓谷にかかるゴルフ橋からの眺め(南側)。紅葉も程よい感じだった。

 その住所地に向かって緩やかな坂を上っていると雲行きが怪しくなってきて、風も冷ややかに。デジカメの電池もそろそろという感じだったので、玉川警察署の辺りで引き返し、等々力停留所に戻る。そこで次のバスを探すことにした。

等々力操車所から玉川警察署方面に続く坂道。記憶を辿りつつカメラを構えつつ歩く。
等々力駅方面に出るバス通り(用賀中町通り)を下る。いい意味であまり変化がなくホッとする。

 等々力の隣に、等々力操車所という停留所がある。そこは目黒駅を経由して東京駅南口に行く「東98」の起点。この系統はかつて都バスとの共同路線だったが、今は東急バスのみで本数も少なくなってしまった。在住当時はよく利用したもので、帰りはその追体験プランがいいだろうと考えていたのだが、次が16:50発(操車所基準)ということではどうしようもない。目黒駅まででもいいから同じような路線でということなら、二子玉川駅~目黒駅前を走る「黒02」が一応ある。経由するのは玉川警察署。再び坂道を歩けばいい訳だが、どうしたものかと思っていたらちょうどいいのが来た。「等21」なる等々力エリアの循環バスである。

目黒駅などを起点にしたバスの系統図(1987年版「東京都乗合バス・ルートあんない」より)。少々見にくいが、左の等々力(操)から目黒駅を通り、右端の東京駅南口まで「東98」が続く。停留所の名称は一部で変わったが、今の「東98」と基本的には同じ。

 操車所始発のそのバスは、等々力15:00発。ルートは車内の路線図で確認した。たまたま乗り合わせた感じだが、多少時間はかかっても玉川警察署方面に運んでもらえるなら乗らない手はない。「黒02」とルートが重複する区間があるため、三つの停留所で乗り換えができたが、より長く乗るべく玉川警察署へ。15:08に着き、15:13発の目黒駅行きを待った。(参考PDF → 目黒駅発着路線

玉川警察署停留所で降車。「等21」はこの後、坂を下り等々力操車所に戻る。

 定刻に来ても良さそうな路線だが、15:20発と7分遅れ。急ぐバス旅ではないとは言え、雲も気になるし、できれば暗くなる前にと思う。目黒通りに入ると「東98」を辿る形になり、車窓に集中。かつての記憶と比べると、高い建物が増えた?といった程度だった。幸い雨が降ることはなく、まだまだ明るいうちに目黒駅に到着。車窓見物という点では一定の成果はあった。

 時刻表上は目黒駅前15:42着だったが、4~5分の遅れ・・・多少キャッチアップしたことになる。

碑文谷五丁目交番付近でイオンスタイルを通過。ダイエー碑文谷店だった頃の様子をふと思い出してみたり…
15:47頃、目黒駅前に到着。バス旅はここまで。

 「東98」は目黒通り上にある清水始発の便があるため、清水~目黒駅前の間で乗り換えるなどすれば東京駅に行くことはできた。(あとで調べたら目黒駅前15:52発があったのでタイミングとしては上々だったのだが…)

 まぁ雨の予感がある中をバスで往くのも何なのでバス旅は目黒駅で終了。JRで帰途につき、地元駅には16時半過ぎに着いた。駅を出ると路面が濡れていて驚く。北区は15時台に雨が降ったようだ。世田谷区もその後は雨エリアがあったことがわかった。

 渋谷~等々力~目黒のプチ旅は偶然にも雨を避ける恰好に。日頃の行いがいいから?ということにしておこう。

せっかく目黒に来たので、東急線の発車標(1番線)を記念に撮影。2023年3月18日には、新横浜や海老名が行先表示に加わる。
1番線は「大岡山 多摩川 武蔵小杉 日吉」方面。書き換えるなら「大岡山 武蔵小杉 新横浜 相鉄線」方面か?

こちらもどうぞ

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.