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第533話 「東急電車まつり」からの渋谷、新宿(2019.11.17)

 10月は晴れの日が少なかったが、一転して11月は晴天が基調になっている。東京基準の気象庁データを見ると、「昼」(6~18時)に晴の文字がなかったのは11月3日だけ。他の日の昼はどこかしらに晴があり、晴れ晴れしい月になっている。前半だけで快晴も実に6日あって、11月10日もその日に当たった。「即位御列の儀」は佳い日に行われたものだと思う。

 その祝賀パレードに出向くという選択肢もあったが、10日は「東急電車まつり」の日でもあり、この度晴れて当選となったため、まずはそちらに行くことにした。早めに会場を後にできれば、パレードそのものを観覧するのは難しいにしても周辺の様子を見物するのは可能?という目算も。結局のところ、電車まつりをすっかり満喫してしまい、パレードも何も…という一日になった。

東急こどもの国線で恩田へ。往路は「うしでんしゃ」で。

会場は「東急テクノシステム長津田工場」。恩田駅からはすぐ。

 電車まつり会場には11時20分に入り、出たのは何と170分後。14時台に会場最寄りの恩田駅を出たとなると、パレード通過地点に近く、かつ出入口の規制のない駅(赤坂駅など)をめざしたところでどうにも間に合わない。青山一丁目や永田町は長津田から直通で行ける訳だが、行ったら行ったでパレード帰りの混雑に巻き込まれるのは必至。半蔵門線はむしろ回避しないと不可ない時間帯・・・かくして、長津田駅前の商業施設(某イートイン)で遅い昼食をとり、ゆっくり帰ることにした。

長津田から渋谷に向かう途中、「TOQビジョンニュース」で即位祝賀パレードの速報が繰り返し流れる。配信時刻は15:23。いいタイミングだった。

 この日は、東京メトロのフリーきっぷ(筆者は「PASMO1日乗車券」、細君は24時間券)を使い、東急線区間は単純往復で臨んだ。メトロ線内は乗降自由なので、帰途の途中でまずは渋谷で降り、話題の建物などを見物。一大変化を控えた銀座線の改札階やホームもそれなりに堪能した。その後は新宿に向かい、主に西口、南口で過ごした。渋谷は約50分、新宿は夕食の時間も含め約2時間の滞在。新鮮に映るものが多かったのは、街中で一定時間を過ごすのが久し振りだったせいだろう。

 という訳で、電車まつり、渋谷、新宿の順で振り返ってみようと思う。

初めての東急電車まつり

 鉄道関係の車両基地、車両工場でのイベントは、近年ちょくちょく足を運ぶようにしている。関東エリアの大手私鉄に限れば、東武、西武、小田急、京急、東京メトロの5社は少なくとも各1回は参加。が、東急はなかなか当選しなかったこともあって今回がようやく初となった。リリースや当選券(案内状)にはプログラムの詳細は出ていなかったのでどんなものかと思っていたが、当日配布のパンフレット(会場マップ)を見て仰天! 展示、実演、体験など、そのメニューの数たるや…圧巻の40である。

車両工場の留置線の間を縫うように営業列車(うしでんしゃ)が通過。車両展示は、保守用車両がメイン。

「40トンDMC」(左)、「砕石整理車」(右)。他社の車両基地イベントではあまりお目にかからない車種。

 パッと見た限りでは、子ども向けメニューが多い印象。だが、会場を歩き進んで行くと見るべき展示、聞くべき解説が少なくないことがわかり、車両工場内に至っては大人の社会科見学的な面も多々あって感服した。鉄道の車両工場というのはどういうところで、どういった機器や設備があり、どんな仕事をしているのかを伝えることに主眼を置いたイベント。正統派と言えるかも知れない。首を突っ込んでいたら結構な時間が経っていたという次第である。

ホームドア実機を使ったデモ。解説タイムもあり、見聞が深まった。
車両工場入ってすぐ、「電車と綱引き」コーナー。その手前で偶然、鉄道関係で名の知れたDJさんを見かける。プライベートでいらしていたようで、ステージ等の出番はなし。プログラムを熱心に見入っている姿が印象的だった。
輪軸自動搬送装置。愛称は「車輪ゴロリン」。転車台のような仕掛けで角度を変え、ゴロゴロと音を立てながら自動で進む。
車輪旋盤装置(→参考)へ。ここでの実演は車輪の搬送のみで、旋盤実演はなかった。
台車枠反転装置「台車くるるん」の実演。中央の台座を使って昇降させ、上部に来たところで固定、回転させる仕組みだった。
車両工場の外で、 東急バスのキャラクター「ノッテちゃん」と遭遇。たまたま正面に居合わせ、バッチリ撮ることができた。左後方は東急線キャラクター「のるるん」。
作業員などを乗せて走るモーターカー。こちらは体験乗車させてもらった。
モーターを間近に見学できるのもこの手のイベントならでは。(左:TKM-98、右:TKM-99)
そして、磨きをかける装置に向かう。
こちらは、JR西日本網干総合車両所でのイベント(11/3開催)で見た車輪旋盤の様子。削正後の車輪はピカピカだった。
こちらは網干総合車両所で使われている反転装置。東急で使われているのとは異なり、台車枠の上げ下ろし、回転ともに両側の柱部分の装置で行う。所変われば…である。
電気検測車「TOQ i」(トークアイ)。会場ではうまく撮れなかったので、恩田駅ホームからズームで撮影。車内を見学できることになっていたが、待ち行列が長くパスした。

久々の渋谷、新宿

 渋谷はその変化の激しさ故、ついていけそうにない感が強まり、ここのところ足が遠のいていた。駅周りの基本的な構造が変わっていなければ何とか動けるところ、どうもそれも通じなくなっていて、地下でまず迷うことに。地上に出てから駅の東側に向かうと、渋谷スクランブルスクエアが現われ、目を見張る。建物の存在感もさることながら、ここを起点に東エリアの動線が再構築されつつあることが実感され、これなら渋谷も来やすくなる?と思ったりもした。銀座線渋谷駅がシフトすれば、人の動きはさらに変わるだろう。新ホームからの動線など、年が明けたらチェックしに行こうと思う。

渋谷駅西口から東方向を眺める。渋谷スクランブルスクエアが建ち上がり、景観が一変した。
中央奥は渋谷ヒカリエ。右はヒカリエに続く通路で、左は東京メトロ銀座線。中では渋谷駅新ホームの工事が進行中。
銀座線定期券うりば。レトロ観のある窓口ゆえ、このまま残してほしい気もするが、12/27に閉鎖に。(→参考PDF
降車ホーム(左)、乗車ホーム(右)が分かれている銀座線渋谷駅(=2面2線)。新ホームは1面2線になる。(→参考
渋谷スクランブルスクエア1階出入口。地上45階の高さがあることはここからではわからない。
銀座線への階段アクセス。工事に伴い、東口からのアクセスがない状態になっているため、現行ホーム・改札に出るにはこちらの西口に回り込む必要がある。新ホーム開設後は、ここも姿を変えることだろう。
ホームが移るとなれば、現行ホームはお役御免に。12/27が見納め、撮り納めになる。
ホームの端から見た新ホーム方向。東に約130mシフトする。
線路の切り換え、ホームの移設に伴い、12/28~1/2に渋谷~表参道、青山一丁目~溜池山王が終日運休に。年末年始、特に初詣客が多く利用する銀座線の運休は、かなりのインパクト。
利便性向上、混雑緩和、バリアフリー化、いずれもごもっともだと思う。新ホームの開業は1月3日。

 渋谷の変容に比べると、新宿の方は今は落ち着いているように思える。駅自体は絶賛工事中だが、駅周辺では大々的なものは一段落し、以前よりは歩きやすくなったことを感じた。東西南北の回遊性という点では難がある新宿だが、それはそれ。コンパクトな中で「快遊性」が得られればいいのでは?と歩きながら思うのだった。

南口方面から東口に向かう。おなじみの道だが、歩道が新しくなり歩きやすくなった。
新宿からの帰り、丸ノ内線の新型車両(2000系)に初めて乗る。快適だった。運転開始は2/23(→参考)だったので、やっとこさである。
こちらは後楽園駅での2000系入線時の様子。先頭部の丸みがポイントの一つ。
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