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第646話 ウォーカブル渋谷~シン南改札からの西口歩道橋(2024.8.1)

 7月前半も暑かったが、東京基準での最高気温は最も高くて36.0℃(7/8)。今年7/15までで35℃を超えたのはこの日を含めて3日(7/3:35.0℃、7/4:35.5℃)で、今考えるとまだ良かったことがわかる。

 7/14~16は雨基調だったこともあって、最高気温はいずれも29℃に届かず・・・過ごしやすい3日間だった。ところが梅雨明けが発表された7/18以降は最高気温が33℃を下回ることはなく、猛暑日は7/20、22、24、26~31と7月後半だけで9日。いよいよ激しさを増し、出かけるのもすっかり億劫な感じになっている。

 そんな中でも7/21は奇跡的に35℃までは行かず、辛うじて外出できるレベルだった。JR渋谷駅の新南改札の開業初日(正確には移設開業・・・今回開業分は「シン南改札」とした方がわかりやすい?と個人的には思う)ということで、もともとそれだけは見に行くつもりだったので幾分救われた恰好。暑さを少しでも回避しつつ、せっかく外に出るのなら他の用件もセットでと考え、午前中は北区コミュニティバス「Kバス」で、自宅最寄り~赤羽駅のほか、駒込駅から田端循環ルートに乗るなどした。田端循環ルートは、途中で富士見橋エコー広場館の前で停まる。同館でフリーマーケットが行われる日だったので、いつか出店することがあればとの想定で下見に。屋根はあっても屋外での開催だったので、夏の間は無理だろうというのがわかったのは収穫だった。

この日、コミュニティバスに少なくとも4回乗る予定だったので、一日乗車券を購入(現金払い、300円也)。バスは1乗車100円。
駒込駅に着いたのは10:40。その2分後には王子・駒込ルートのバスが出発(右)。田端循環ルートは10:43発。
駒込駅の南(駒込一丁目)、谷田川通り、田端駅前、田端高台通りを経て、富士見橋エコー広場館に到着(10:57頃)。次の11:21発までの間がエコー広場館での滞在時間。フリーマーケットの開催時間は10~12時だった。
エコー広場館は富士見橋、滝野川西の2館。かつては赤羽エコー広場館もあり、フリーマーケットも行われていたが、「エコー広場赤羽活動コーナー」になってからはリサイクル工房と古本提供がメインに。

 バスで駒込駅に戻り、山手線で駒込から渋谷へ直行。12時過ぎに着いた。駒込での乗車位置が西側だったので、その状態で南下すると渋谷では南側になる。降りるとすぐに新南改札だったので何の違和感もなかったが、かつてはホーム南端に改札口などなかったのだからこの変化は大きい。階段を上がると真新しい改札口とコンコース。改札エリアを包括する「南口橋上駅舎」(仮称)は工事中なので、あくまで今回は新南改札の開業だが、すでに暫定供用が始まっていた渋谷駅南側エリアの東西を結ぶ「南口北側自由通路」にアクセスできる改札ができた意義は大。東側の「渋谷ストリーム」、西側の「渋谷サクラステージ」に濡れずに行けるようになる上、西ではさらに代官山や恵比寿方面にも立体的な歩道が通じていることから「ウォーカブル」なエリアが広がる(といった話)。自由通路、橋上駅舎(改札内店舗を含む)は2026年度に完成する予定。その頃には駅周辺の他の建築物も立ち上がってくるだろうから、さらなる景観の変化が見込まれる。

埼京線・湘南新宿ラインのホームが南に延びていた頃は、その南側に(旧)新南改札があったが、埼京線ホームが山手線ホームと並ぶ工事が完成したことを受け、その延びていたホームは用済みという形に。7/21の0時半を以ってその改札は閉鎖され、同名の改札は約250m北にシフトした。今回オープンしたのは(新)新南改札ということになる。(→参考PDF
新南改札を出て東側に進むと「渋谷ストリーム」がすぐ。その先には「渋谷スクランブルスクエア」(東棟)に通じる歩行者空間があり、埼京線ホームを間近に目にできる。
サクラステージ、新南改札などのオープンに合わせて、「SHIBUYAまちびらき2024」が開催。8/31までなので行けたら行きたいところだが…
「南口北側自由通路」の東側から西側を見た図。この通路にアクセスすべくできたのが新しい新南改札。手前は埼京線ホーム。山手線はその奥を走る。山手線ホームはこの位置までは来ないので線路のみ。
車道や交差点を通らなくて済む歩行ルート(ピンクの通路)が整いつつあるのがわかる一枚。今度は桜丘エリア~新南改札~東口2階デッキ~宮益坂方面を歩いて検証してみようと思う。
こちらも自由通路に掲示されているパネル。上図の歩行ルートでつながっているのは、スクランブルスクエア東棟と下段の五つ。あれよあれよで高層建築物で渋谷駅が囲まれる形に。
「渋谷駅の南側がとっても歩きやすくなりました!」パネル。南側のみならず、国道246号(玉川通り)の上にあるロの字の歩道橋がサクラステージ(Shibuya Sakura Stage)とつながったこともまた大きいと思う。
(仮称)南口北側自由通路の完成イメージ。南口の北といった名称では支障がありそうなので、いずれ愛称の募集がかかるものと思われる。この通路を軸とした「ウォーカブルなまちづくり」、大いに期待したいと思う。
左下が工事中の(仮称)南口橋上駅舎。その上に聳え立つのがスクランブルスクエア東棟(約230m)。中央が渋谷ヒカリエ、右が渋谷ストリーム。ここだけ見ると新宿副都心並み。
サクラステージの「SHIBUYAサイド」と桜丘町の地上とを結ぶ階段・エスカレーター部。壁面のデジタルアートが目を惹く。当エントランスの呼称は「ときめきSTAGE」。
新南改札は3階部で、西口歩道橋は2階の高さ。サクラステージの2階に下りると東急ストアなどがあり、そこを抜けると歩道橋に出る。7/21時点ではこれら店舗は準備中。7/25にオープンした。
サクラステージは複合体。サクラをモチーフにしたガラス面メインの低層建築は「SAKURAテラス」で、これもサクラステージの一翼を担う。左奥に見えるブリッジが「にぎわいSTAGE」。ミストシャワーが稼働していた。

 歩きやすい街になるのは歓迎すべきだが、渋谷駅一帯のかつての景色がすっかり変貌してしまうのは果たして…と思ったりもする。ともかく新南改札に来た以上はそのウォーカブルな感じを確かめない手はないので、渋谷マークシティ辺りまで往復してみることに。基本的には歩道橋アクセスにつき、日射が厳しい場面もあったが、信号待ちなどのネックがないので移動はしやすかった。新南改札~マークシティは距離にして約400m。スクランブル交差点寄りのエスカレーター口(地上)までの所要時間は6分程度(エスカレーターが空いている場合)だった。

サクラステージから西口歩道橋に出るとこんな具合。今のところ渋谷一の高さを誇る「渋谷スクランブルスクエア」(東棟)が空や雲を映す姿が飛び込んでくる。首都高速の方は「リフレッシュ工事実施中!」。
サクラステージ2階エントランスから見上げた西側の空など。中央はセルリアンタワー、右は渋谷フクラス。

 首都高速(渋谷線)の下にある歩道橋は以前からあったが、渋谷サクラステージの2階部とつながったことで存在意義が向上。陸橋というよりも歩行者空間となり、空間的なゆとりにより高層建築物を見上げるのも容易だった。

 それにしても桜丘町(線路側)の変わり様と言ったら。渋谷ストリーム(約180m)、渋谷スクランブルスクエア東棟(約230m)と合わせ、その激変ぶりにはただ脱帽である。

首都高速をくぐり西口歩道橋の北側(渋谷フクラス前)から見た渋谷駅と周辺建築物。スクランブルスクエアがやはり際立つ。その右後方が渋谷クロスタワー。1975年竣工で、高さは約131m・・・「渋谷初の100m超ビル」だが、来年で遂に半世紀。
渋谷駅南口の西側は更地になった上で工事が進行中。南口駅舎の左隣には東急東横店南館の名残が見られる。
こちらは12年前の渋谷駅西口の様子(2012.4.26撮影)。歩道橋の階段は東急東横店南館の右隣にあり、そこから桜丘町方面へというのがかつてのアクセスだったことを思い出す。首都高速の後方は雑居ビル風の建物が並び、桜丘町界隈は総じて雑然とした印象。「ヤマハエピキュラス」はそんな中にあった。
桜丘町に新たなランドマークが建ち、かつての様相は一変。そのメインとなるのは、渋谷サクラステージの「SHIBUYAタワー」(約179m)。左は渋谷ストリーム(約180m)。
渋谷駅西口歩道橋から見た渋谷サクラステージなど。イケベ楽器は線路寄りにあったヴィレッジ101ビルに入っていたが、ギターやベースなどの店舗はサクラステージ向かいの桜丘フロントビルへ。
再び「ときめきSTAGE」のデジタルアートを見物。バリエーションはかなり多様。

 暑さ控えめであれば、サクラステージの南側(にぎわいSTAGE、SAKURAタワーなど)に足を延ばすところだったが、気温33℃台の中ではさすがに躊躇。13:14発の高崎行きで帰途についた。

マークシティから地上を歩かずして再び新南改札へ。すぐに電車に乗れるというのは暑さから解放される上でもありがたいことだと思った。
高崎行き特別快速に乗って赤羽へ。渋谷駅停車中に渋谷サクラステージを撮るとこんな感じ。水平位置に東急ストア(2階)。「にぎわいSTAGE」などへのアクセス通路はその上。
一年前に同じような構図で車内から撮った一枚(2023.7.6)。2階部分などは工事中。橋上駅舎はまだまだだったことがわかる。

*以下は、2020年に埼京線ホーム(当時)から撮ったサクラステージ工事現場。一時期は見通しが良かった訳だが、それも過去の話に。

中央にセルリアンタワー、左は渋谷インフォスタワー(2020.5.27撮影)
さらに北に進むと渋谷フクラス(中央右)が近づく。左に見える風変わりな建物は渋谷グランベルホテル。当ホテルは再開発対象ではないが、今はサクラステージの後方に。電車から見えることはなくなった。
(新)新南改札が設けられたのはこの辺り(2020.6.14撮影)。このカットを見る限り、山手線ホームの端にも改札ができ、駅の東西を結ぶ自由通路ができるとは!である。

 7/21時点ではまだ全面オープンしていなかった渋谷サクラステージ「SHIBUYAサイド」は、7/25に37店舗が開店し、めでたく「OPEN THE GATE」を迎えた。8/11までは何かしらのオープニングイベントをやっているようなので、気が向いたら行ってみようと思う。


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