Skip to content

第588話 24時間券で巡る図書館、JR駅など(2022.3.1)

 複数の用件があり、第586話のように自転車で行くには距離や労力がそれなりという場合はやはり電車。動く範囲が主に23区内ということであれば、JRなら「都区内パス」、東京メトロなら「24時間券」の出番だが、コストパフォーマンスを重視すると24時間券に分がある。当日限りでなく、スタートから24時間有効というのがポイントで、1日目の午後、2日目の午前と2日間にわたる使い方ができるというのは大きい。JRが760円のところ、東京メトロは600円。ありがたい限りである。

 今回は文京区の図書館、中でも小石川図書館を訪ねるというのがメインの一つ。CDなどの音楽ソフトの所蔵数が同館は都内屈指なのだそうで、事前に検索して調べたところ、在架「小石川」と表示されるものがいろいろあって納得した次第。レンタルショップでも易々と借りられないCDが小石川図書館にはある・・・となれば出かけない手はない。最寄駅は丸ノ内線の茗荷谷。かくして2/20の午後、24時間券を使って当地に向かったのだった。

24時間券は当初はICカードには対応していなかったが、2020年3月にPASMO対応版が登場し、より便利になった。手持ちのPASMOを24時間券として使ったのは実は今回が初。
茗荷谷駅に着くと、東京・新宿方面のホームにネコ仕様の列車が入ってきた。2/22の「猫の日」向けの企画で、その名は「ちゅ~るちゅ~るトレイン」(→参考)。

 こうなるとお昼も茗荷谷でということになる。茗荷谷と来れば勝手知ったる「丼太郎」で牛丼をいただくのが早道。店に入ると「サンソン」(山下達郎の楽天カード サンデー・ソングブック)がかかっていて、実にタイムリーだった。この番組が流れているということは14時を回っているということ。

 プレイリストによると、2曲目の「HEY BIG BROTHER」(RARE EARTH/1971)が終わった頃合いで、3曲目「NO GOOD TO CRY」(THE WILDWEEDS/1967)、4曲目「IT FEEL SO GOOD TO BE LOVED SO BAD」(THE MANHATTANS/1977)をフルで聴き、5曲目「WHAT IS HIP?」(TOWER OF POWER/1973)のエンディング近くまでの時間を店内で過ごした。券売機の上にあったラジカセから「最高の音質?」で聴くオールディーズ。牛丼もより美味しく食すことができた。(ちなみに茗荷谷界隈には、達郎氏の母校である竹早高等学校がある。ゆかりの地であれば「サンデー・ソングブック」は必然と言えるかも知れない。)

丼太郎の牛丼。味噌汁とセットで330円。他のチェーン店の牛丼、牛めしを凌駕していると個人的には思う。
千川通り沿いにある丼太郎(左)。同じサイドには、松屋、なか卯も並ぶ。(かつての「牛丼太郎」については、第155話の後段で少々)

 店を出ると雨がパラパラ。予報に反して雲行きが怪しかったこともあり、折り畳み傘を持っていたので事なきを得た。が、図書館は思っていたよりも近く、傘を差すまでもない感じ。雨がこの程度とわかっていれば自転車で来る手もあった? いや、自転車の場合、雨は小降りでも厄介なものである。この日は他の用件もあったので、地下鉄+徒歩でよかったと思う。

小石川図書館。団平坂の途中にある。

 小石川図書館は、CDの充実ぶりも目を見張るものがあったが、驚いたのはレコード(LP)の一室があったこと。LPも利用カードがあれば借りられるというんだからさらに吃驚である。

 いきなりLPというのは何なので、この時は以下の4点を借りることに。利用カードをつくってもらい、貸出手続き完了。文京区は一応お隣の区になるため、アクセス難ということはない。ただし、返却時などで出向くとなると最も近い千石図書館でも9kmはある。自転車通勤が日常だった時分は千石図書館の前をよく通っていた訳で、その頃にCDなどをせっせと借りていれば…と思ったりもするが、当時は当時。とりあえずこれで新たな楽しみが増えたというものである。

これら4点のうち、事前に調べて「これだ!」と目を付けていたのは「ゆるキャン△」のサントラ盤。アニメつながりで懐かしさのあまり借りることにしたのがその隣。

 CDが加わったことで荷物は増えたが、次のテーマが待っている。「JR東日本 懐かしの駅スタンプラリー」である。

 JRの駅を巡るのに「都区内パス」などを使わずに、東京メトロのフリーきっぷで挑もうというのだから我ながらいい度胸だと思う。スタンプの対象は全50駅だが、第一関門は10駅分。クリアすれば「復刻時刻表風オリジナルノート」と「50駅踏破用スタンプ帳」のセットがいただけることになっていて、それを目当てに10駅をめざす。

 すでに赤羽、池袋の2駅分は集めていたので、残り8駅を24時間券が許す範囲で廻るプラン。茗荷谷を出た後は、御茶ノ水、東京、有楽町、新橋、上野、北千住の順に少なくとも6駅行くことを決め、余力があればさらに対象駅に足を延ばそうと思っていた。が、やはりJRの駅にメトロで行こうとするとそれなりに負荷がかかるもので、例えば有楽町だと丸ノ内線銀座駅~JR有楽町駅(銀座口)~銀座線銀座駅を徒歩で移動するもこれが案外長かったり、新橋駅も銀座線の改札からJRの南口へ行こうとすると北~南を往復する感じでやはり長距離。北千住の分を終えたところで結構足が重くなっていたので、この日のスタンプ収集は一旦終了し、帰途につくことにした。

御茶ノ水駅。スタンプは「四角・黒色」=「史跡や建物、文化財が特色の駅」を示す。
有楽町駅。スタンプは「四角・赤色」ということで「新しい建築や文化施設が特色の駅」となる。
新橋駅。こちらは「六角形・黒色」で「何かが国鉄で一番の駅」。
北千住駅のスタンプコーナーは南改札口の外。広々としていて、記念に撮る上でもバッチリ。

 北千住から北区方面にメトロで行くには、千代田線で新御茶ノ水まで南下し、接続駅の淡路町から丸ノ内線で後楽園に向かい、そこから南北線に乗り換え...となるが、これはこれで移動距離はそれなり。千代田線と南北線との接点が荒川区、台東区、文京区辺りにないので致し方ないのだが、歩けば何とかなる組み合わせはある。

 組み合わせとしては、千駄木~本駒込、根津~東大前の二つが挙げられ、道に迷わなければ駅間を歩いて移動した方が早道。今回は千駄木から本駒込まで歩くことにした。団子坂を上るのが少々難儀だが、それを越せばあとはいい散歩になる。すでに17時半を回っていたが、急いで帰るほどでもなく、坂上に出ると近くに本郷図書館があったので、ひと休み。上々の寄り道ができた。

団子坂。17時半頃だったが、まだ明るい。2月下旬になると日も長くなるものだと感じながら坂を進む。
本郷図書館。予定外だったが、これも何かのご縁だと思う。

 日曜の図書館は閉館時間が早そうだが、文京区の図書館はひと味違う。日曜・祝日でも19時まで開館というのが基本なので、まだOK。ここでもCDをチェックし、実にありがたい1枚を見つける。目に留まったのは大滝詠一のCD「Happy Ending」。区内在住・在勤・在学ではないので、借りられるのは5点まで(予約は3点まで)なのだが、小石川図書館で借りたのは4点だったので、めでたく借りることができた。余裕を持たせておいてよかったと思う。

「Happy Ending」・・・通常版なので、ディスクは1枚。初回生産限定盤(2枚組)を買っておくんだったと今は思う。

 CDの大いなる収穫を得て、足取りは心なしか軽くなった。予報では夕方には晴れる筈が結局晴れ間は出ず、曇り空のもと「大観音通り」を西へ。曇ってはいても暮れ行く感じはわかる、そんな雰囲気を楽しみつつ約1kmを歩き、本駒込に着く。あとで調べたら、2/20はトータルで5km以上歩いていた。主な成果はCD5点+スタンプ6つ。上出来である。

大観音通り。道幅が広いのに対してクルマの通行量が少なく、歩きやすい。写真は駒込学園前交差点で撮ったもので、一角(右手)に光源寺(駒込大観音)などがある。

 2/21は、24時間券の有効時間までに2駅分のスタンプを集めることを念頭に行動。新宿にもはもともと用があったので、新宿+もう1駅という感じだったが、その1駅は迷った末に高田馬場にした。最後に押したのが新宿で、時間内にクリア。晴れて10駅分完結となった。

高田馬場駅のスタンプコーナー。筆者が押し終えた後、さらに人が増えてこの通り。スタンプ仲間のようだった。
新宿駅のスタンプ設置場所は、みどりの窓口内。こちらも人が途切れることはなかった。

 2日間で8駅を巡った訳だが、新橋を除きどの駅でもスタンプの先客があり、人気の高さが感じられた。「10駅賞」の賞品の一つ、「50駅踏破用スタンプ帳」を広げて押す収集家も多く、この調子だとすでに賞品の引換終了?と焦ったりもしたが、筆者は地元の対象店舗(ニューデイズ)で無事引き換えることができた。

10駅達成! 図らずも赤×5、黒×5となった。

 引き換えの際の条件として、500円以上の買い物をするというのがある。ニューデイズで500円となると簡単に思いつくものでもないが、オリジナル系(パン、ボトル缶コーヒーなど)を買えばわりとあっさり行くことが今回わかった。それで賞品が得られるならお安いもの。その10駅賞はなかなか凝ったセットで、特にノートはグッズとして販売してもよさそうな品だと思った。「懐かしの駅スタンプラリー」、スタンプのデザインも含め、総じてよくできた企画と言えそうだ。

「復刻時刻表風オリジナルノート」・・・名称はノートだが、実際は…
「50駅踏破用スタンプ帳」・・・こちらは専ら記念品

 で、50駅踏破用で続きを・・・と思っていたが、やはりハードルは高い。そんな訳でスタンプの方は特に進展がないのだが、CDの方は検索しては予約というのを繰り返し、おかげで新しいサウンド(既知の楽曲はより高音質または別アレンジ・・・それらも言うなれば新曲)と接する日々がここのところ続いている。文京区の図書館のお世話になる日がしばらく続きそうである。

2/27は千石図書館でこちらを見つけて飛びつく。2/20~27の1週間で借りたCDはすでに14点。ディスクの枚数はこうした12枚組もあって、計31枚に。(^^;

こちらもどうぞ

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.