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第587話 硬貨ストック消化プラン(2022.2.15)

 職場の用件での移動時に電車やバスなどを使うと、一時的に交通費を立て替えることになり、月の決まったタイミングでそれを精算するというのがかつては当たり前だった。それらは振り込まれる代わりに現金でいただく訳だが、4桁になることはあまりないので、硬貨が主体。小さかった頃のお年玉気分を味わえる楽しさがあった。筆者はせっせと使うなり、手数料のかからないATMに預け入れするなりしていたので、小銭メインの貯金箱のようなものはなく、今日手元にある硬貨も記念品相当のものを除けば至って少数。最近話題になっている「貯まった小銭をどうするか」については、個人ベースでは当てはまらないと一応言える。

「ゆうちょ料金新設・改定のお知らせ」・・・ゆうちょ銀行ATMでの硬貨の預入が無料から有料に切り替わったのは「ATM硬貨預払料金」なるものが新設されたことによるもの。発表は2021年7月に出ていたので、期間の猶予は結構あった訳だが…(→参考
これまで何かとお世話になっていた硬貨のIN-OUT枠。1/17以降、使うことはなくなった。
硬貨を出すのもシビアになった。1円でも999円でも一律110円がかかるというのはなかなか強力。

 ところが世帯ベース、つまり細君の分が加わると話は変わる。どうも結構な数があるようで、それらをどう消化するかが中期的なテーマになっている。

 決して他人事ではない小銭または硬貨のストックイシュー(とでも呼ぶべきか)。こういう順序でこうして使っていけばより有意義なのでは?というのを筆者なりに考え、今月あたりから少しずつ取り組むようにしている。以下、ほんのご参考まで。


1.キープ

 大量にあるとなれば、希少性の高い硬貨が多少はあってもおかしくない。まずは、それらをチェックし、キープしておくのがいいと思う。

筆者手持ちの「昭和六十四年」の10円玉。珍しい類だと思うが、額面を超えるほどのものではないようで…

 ある程度の数を二人で一度チェックしてみたが、その時はヒットするものは見つからなかった。出てくる確率はかなり低いものと思われる。(発行年を自動識別してくれる機械があれば便利だとは思うが、費用対効果的には「?」だろう。)

S62S63S64H21H22H23H24H25H26H27H28H29H30H31
1円
5円
10円
50円
100円
500円
キープしておくとよさそうな硬貨一覧(出典複数) *価額をどの程度上回るかは諸説あり。10円、100円は、この年号の範囲では対象がない模様。

2.とっておいてから使う

 5円(または50円)は、お賽銭用に。1円玉は、同じ形状の小さな円盤が必要な時は代用品になる。番号を書いたシールを1円玉に貼れば、数字を使ったくじ引きなどで利用可能。1枚1円・・・安上がりだと思う。


3.等価の状態で集約(両替の逆)

 世間には釣銭の硬貨を必要とする機械というのが少なからずあり、その機械の利用をせずとも返却レバーを回すことで10円玉×5枚→50円玉1枚といった「逆両替」ができるものが存在する。

 身近なものではコピー機が挙げられる。1枚5円~のコピー機では、5円玉を投入できるタイプもあるので、5円玉×6枚→10円玉×3枚といったことも可能と思われるが、筆者は試したことはない。

 某大手スーパー、某コンビニでは、各チェーンで少なくとも一つずつ、10円、50円、100円での逆両替を確認済み。利用することが前提ではあるが、釣銭不足を補うという点で機械が拒否しない以上はwin winだとは思う。

計500円分を投入した際のイメージ
5円コピーの実機。使える硬貨は5円~500円の5種類で、「つり銭切れ」の表示が出るのは5円、10円、100円の3種類。

(余談1)ポケットチェンジ

 「海外旅行で余った外国コインや外国紙幣を投入すると、その場ですぐに、電子マネーやギフトコードに交換できます。」というサービスに対応した装置があって、2020年12月、地元にも1台設置されたので時々使っていた。(→参考

 外国コインを投入し、nanacoなどにチャージというのが主な使い方だったが、日本の硬貨にも対応していることは知っていたので、逆両替の切り札としていざという時は…と考えてはいた。あいにく、ゆうちょ銀行ATMの「硬貨預払料金」新設などに伴い、このポケットチェンジが一躍知れ渡ることになり、日本円の対応がつい先日変更に。お札は受け付けるが、コインは非対応になってしまった。そうなる前に使っておくんだったと思う。

ポケットチェンジの設置例(店内での撮影がNGだったので、店外から背面を撮影)

4.(10円以上の)小銭を気兼ねなく使う

 ここからは実際に使っていく話。

 店員さんや他のお客に気を遣うことなく硬貨をまとめて使う先と言えばやはり自動販売機だろう。

 おトク感を重視するのであればチケットショップの自販機がオススメ。その中で買うとするなら、地下鉄の回数券か。飲食店チェーンで使える券がそこそこの価格で出ていれば、それもいいと思う。

2021年12月、赤羽駅付近に登場した「冷凍ラーメン」の自販機。単価がそれなりなので、硬貨の使い出はありそう。
回数券や金券を扱う自販機の例。リアル店舗に自販機を併設するパターンが主流だが、自販機のみというところもある。硬貨をどれだけ受け付けてくれるかは不明。

 あとは、現金オンリーの券売機。飲食店がメインだが、筆者としてはICカードに対応していないローカル私鉄の方が優先度高かも知れない。

秩父鉄道も現時点ではICカード非対応。埼玉県内に路線を持つ鉄道事業者の中では唯一対応していなかった秩父鉄道だが、今年3/12のダイヤ改正に合わせて遂に導入(→参考)。券売機の上の[×]の案内もなくなることに。(写真は親鼻駅の券売機、切符うりばなど)

 ICカード対応の鉄道事業者でも使い様がない訳ではない。IC運賃ときっぷ運賃が同じ(またはIC運賃の方が高い)場合は、現金(硬貨)できっぷを買ってもいいだろう。

小湊鉄道いすみ鉄道真岡鐵道
わたらせ渓谷鐵道上毛電気鉄道*このほか、鹿島臨海鉄道、上信電鉄など
一定の路線距離を有する関東地方の私鉄のうち、ICカード非対応の例(順不同)

5.躊躇はあるが使うことはできる

 人との(対面の)接触を極力減らすという観点からしても避けたい話ではあるが、硬貨をまとめて使う上で欠かせないのは(現金のみを扱う)小売店、飲食店であり、時にはチケットショップ、あるいは医療機関といろいろある。いずれも「逆両替」をして、より大きな硬貨にしてからが望ましいとは思う。

現金オンリーの自動精算機を置いている診療所もある。気兼ねなく使える点ではいいが、何より優先すべきは健康。
フルセルフレジの例。スロットに硬貨が詰まることもあるので、投入時には慎重さが求められる。

 硬貨の種類を問わず存分に使えるという点で有効なのはスーパーのセルフレジ。支払いの基本はクレジットカードだったり、ICカードだったりなので、現金の優先度は低いのだが、オーケーに限っては優先度が変わる。オーケークラブの会員カードがあれば、現金払いに限り3%OFFになるため、カード類の出番がないのがポイント。大手を振って現金(硬貨)を使えるのは大きい。

 地元のオーケーは、会計セルフレジのほか、商品のスキャンから自分でできるフルセルフレジもあるので、筆者は専らそちらを使うようにしていて、今月に入ってからは硬貨ストックを支払いに充てることが俄然増えた。1回の会計もそこそこの額になるので、この要領を続けて行けばストックイシューはいずれ解消されると見込んでいる。

(余談2)レジゴー

 会計がいくらになるかをわかった上でレジに進めるという点で有用な例として、イオンの「レジゴー」がある。

 端末をカートの所定位置に置き、商品のバーコードをスキャンしながらカゴに入れる仕掛けで、合計額は常に端末に表示される。セルフレジは現金にも対応しているので、予め小銭を用意でき、気兼ねなく使えるのが利点と言えば利点。

 写真の一枚でもあればいいのだが、イオンは「店内撮影禁止」につき、なし。なぜ撮影禁止なのか、川口市内の大型店で売場責任者にあたる人物に尋ねてみたが、「固くお断り」と仰るばかりで、具体的な理由はわからなかった。それが決まりといった風で実にお役所的(または威圧的)。行政機関などが調査で撮影する分には許可しているとのことだったが、役所どうしならといったところか。とにかく万事「ゴー」ではないことは心したい。

 板橋区内の大型イオンに行った際、サービスカウンターで一応訊いてみたら、飲食店で出された料理などを撮るのは可とのこと。会計時のレジの様子(何を買ったかなど)も同様のように思えるが、(他のお客の目に付く中で)撮影とわかる行為を行うことがNGとの話だった。

 という訳で「レジゴー」については(比較的最近の)こちらの記事をご覧いただければと。(こうした取材は許可される? いかにして許可を得たのかについての記事もまた有意義だと思う。)


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