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第566話 最果ての終着駅(2021.4.1)

 近年の鉄道旅行のテーマの一つに「まだ乗ったことのない路線に乗る」というのがある。2020年は状況的に厳しくはあったが、計画した分はこなすことができ、いわゆる「乗りつぶし」が進展。ただし、こなしていくほど難度の高い路線や区間が残っていくもので、終点まで乗るとその先に鉄道がなく、折り返す(=単純往復)しかないケースが増えてくる。

 長距離の路線で高難度なのは、北海道の二つの「本線」・・・宗谷本線と日高本線がある。宗谷本線の場合は稚内駅まで行くと、稚内空港に出て飛行機で戻るのが鉄道以外の選択肢。日高本線の場合は様似駅から先、バスで襟裳岬などを巡るのは可能だが、鉄道駅にアクセスするには大回り。この二大路線、終点まで行ったら折り返すのが早道で、まる一日かければそれぞれ往復できることは一応わかった。だが、それはあくまで時刻表の上での話。実際に旅するとなると相応の気力、体力を要する。あれこれ思案したが、宗谷本線はダイヤ改正に合わせて12の駅が廃止に、日高本線は全体の8割の区間が長期不通状態で、鉄道での復旧が果たされないまま3月31日を以ってその区間が廃止になるという話なので、この際まとめて旅することに。

宗谷本線など(2021.3.12時点)。下から、南比布、北比布、東六線、北剣淵、下士別、北星、南美深、紋穂内、豊清水、安牛、上幌延、徳満の12駅がダイヤ改正にあわせて廃止に。
日高本線。鵡川~様似は4月1日付で、鉄道事業廃止に。24駅が路線図から姿を消す。

 行くならダイヤ改正前。かくして3月5日午後に初めてのLCCで新千歳空港まで飛び、夜に札幌に入る。3月2日は、大雪であちこちで終日運休となった北海道。どうなることかと思ったが、今回の旅では運休等はなく、6日に宗谷本線、7日に日高本線(列車+代行バス)をそれぞれ往復し、無事完乗を果たすことができた。

ピーチエア「MM583」(成田→新千歳)に搭乗。飛行記録では、17:02発→18:44着だった。
新千歳空港駅。千歳線の終着駅だが、最果ての観は全くない。

 6日は主に特急列車を使ったため、長時間・長距離なれど総じて快適な旅だった。(このフリーパスあっての長旅。実にありがたい企画、設定だった。) 7日はどうかと言えば、やはりバスの乗車時間が長い分、疲労感はそれなり。その日の夜は苫小牧のホテルに泊まったが、部屋に戻るといつになくグッタリモードだった。江差線、留萌本線、夕張支線、札沼線・・・ここのところ、北海道の旅は路線や一部区間が廃止になるのを受けたものばかり。バスでなければいいのかも知れないが、乗り納め、撮り納めの旅は、しばらくないことを願いたいと思う。

特急「宗谷」。札幌7:30発で、稚内には12:40着。車両は「キハ261系5000代『はまなす』編成」。ピーチのコーポレートカラー(フーシャ色)とほぼ同色?
「日本最北端の駅」に到着。正しく最果て。
東京駅より1547.9km。枕崎駅より3099.5km、指宿駅より3057.4km、札幌駅より396.2kmなど、複数のラインナップがある。
外に出ると小雪がチラホラ。風が吹くとさすがに寒かった。
様似駅。好天だったが、本場の寒さを感じた。
日高本線の終端部。奥の山並みはアポイ岳など。
様似駅と列車代行バス。鉄道駅の営業も代行バスの運行も3月31日で終了。

 そんな訳でこの3月は、最果ての観がある駅に行って戻って来るというのが続いた。2020年11月の「どこでもドアきっぷ」の旅でも、他に鉄道アクセスがない終着駅を三つ訪ねたが、長大路線の駅ではなかったので、負担は軽め。

 稚内、様似はいずれも桁違いだったことが、あとで調べてみてよくわかった。宗谷本線(片道259.4km)に限っての行程は、旭川(9:00発)-特急「宗谷」→稚内(12:40着、実際は7分遅れ)、稚内(13:01発)-特急「サロベツ4号」→名寄(15:48着)、名寄(16:15発)-普通列車→旭川(17:50着)で、時刻表上の所要時間は往路が3時間40分、復路が4時間22分。日高本線(片道146.5km)の行程は、苫小牧(7:52発)-普通列車→鵡川(8:20着)、鵡川(8:38発)-列車代行バス🚌→静内(10:25着、10:33発)-列車代行バス🚌→様似(12:15着)、様似(12:45発)-列車代行バス🚌→静内(14:39着、16:08発)-列車代行バス🚌→鵡川(17:39着)、鵡川(17:49発)-普通列車→苫小牧(18:19着)で、列車+バスの乗車時間は往路が3時間57分、復路が3時間55分となった。目的とする「本線」の車中で過ごした時間、どちらも約8時間。アラフィフの身としては、これはもう修行の域である。(3月6日~8日の旅のまとめは、以下をご覧いただければと。)

 何はともあれ、成果が大きかったのは確かで、我ながらいいタイミングで行って来れたとは思う。そして、今回の旅を経て、北海道でまだ乗車していないJR区間は、根室本線の東釧路~根室、富良野~上落合信号場、函館本線の森~大沼(砂原支線)を残すばかりとなった。と言ってもこれら区間の合計は220km超え。まだまだである。(東釧路~根室については、またLCCを使って、LCC利用客向けのフリーパスでと思っているが、はてさて…)

 3月7日の旅では、青春18きっぷのお世話になった。バスはバスでも列車代行バスである以上、18きっぷが使えるのは大きい。逆に、列車代行バスがなくなれば、有効期間内の18きっぷを持っていてもその運行区間(鵡川~静内~様似)では使えない。18きっぷ×代行バスの旅、これも3月31日限り。今や過去の話になってしまった。


 という訳で、18きっぷの残り回数分を使う旅を組むこととし、3月21日、4月8日に二人旅のプランを設定。3月21日は、高崎線~吾妻線をメインに据え、吾妻線の終点を極めることにした。

 吾妻線は、末端区間の万座・鹿沢口~大前の本数がとにかく少なく、1日4往復半しかない。(大前発は、7:23、8:31、11:02、17:32、20:11の5本) これまで万座・鹿沢口から東は乗車済みだったが、この末端区間が未乗だったので、18きっぷに乗じて敢行。往路は、高崎(8:53発)→大前(10:41着)で、11:02発で折り返した。

大前駅。標高840.37mに位置するが、山岳駅という印象はあまりない。
今となっては懐かしい211系で吾妻線を完乗
吾妻線の終端部。電化路線ということもあって、最果て観は弱め?
時刻表はこの通り。そう易々とは来れない。

 この大前も、本数が限られるという点では最果ての駅と言えそうだ。稚内、様似、大前・・・三つの終点駅(末端)を訪ねることができた三月。充実した月となった。

 4月8日に控えるは、また別の路線の終点。予定通り行けば、関東一都六県のJR線は、全区間完乗となる。今年中には、関東全路線も達成か。まぁ無理のない範囲で乗りつぶしていこうと思う。


  • 路線重視の旅関係

第509話 四国一周  第506話 只見線  第475話 新幹線5本、約3,600km

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