今回は隣市の百貨店の話。自転車で15分も走れば行ける百貨店だった「そごう川口店」が2月28日を以って閉店となり、29年と4か月余りの歴史に幕を下ろした。オープンしたのは、1991年10月16日。バブル期の最中に工事を進めていたこともあってか、当時ならではの贅のようなものが感じられる百貨店だった。ある意味、貴重な百貨店。惜しい限りである。
自覚を持って川口を最初に訪ねたのは1988年8月のこと。そごうはまだなかったため、駅前の大型商業施設で来店したのは丸井くらいだった。トポス、イトーヨーカドーなども巡ったが、それほど長居はしなかった。この頃の川口駅周辺には長く過ごせる店舗がなかった、ということなのだろう。
現住所に移ってからは、最も近い百貨店となったのが当のそごう川口店。ただし、通勤経路上ではなかったこともあって、それほどご縁があった訳でもなく、気が付けば閉店が決まっていて…という感じ。セブン&アイ・ホールディングスの傘下に入っていたが、その大本が同店の閉店を発表したのは2019年10月のこと。足を運ぶようになったのは、この発表を受けてからだと思う。
コロナ禍云々よりも前に閉店が決まっていたというのは、その日に向けての準備や心構えの観点ではよかったかも知れない。2020年3月25日(閉店342日前)に訪ねた時は、「最後の1年を、スタートします。」との見出しのメッセージボードが出ていて、百貨店クオリティを実感。「あと1年、というより、まだ1年。いつものように通ってくださる皆さまを、笑顔でお迎えしようと思います。」といった名文が並び、感服したものである。
という訳で、主に今年に入ってからの記録とともに、写真を中心にそごう川口店を振り返ってみようと思う。
以下は、おまけ。ご参考まで。