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第548話 スカイライナーと宗吾車両基地と(2020.7.1)

 今なおリスクが高い中ではあるが、都県をまたいだ移動が一応いいことになって、その頃合いを見計らった形で、日帰りツアー企画などもボチボチ出てくるようになった。

 泊まりがけにしても、日帰りにしても、観光を主目的とする遠出は1月14日以来なし。そろそろどこかへ、という気持ちが少なからずあった訳だが、そこへドンピシャで出てきたのが今回の「スカイライナー車両でお手軽お出かけツアー」である。

 現行のスカイライナー車両「AE形」がデビューしたのは実に10年前の7月17日。京成の新しい空港アクセスルート「成田スカイアクセス線」の開業にあわせての登場だった。以来、お目にかかることはあっても乗車する機会はとんとなく、気が付けば10年という有様。そんな中での企画だったので、飛びつかない手はない。AE形に乗って、これまたまずご縁のない京成電鉄の車両基地「宗吾車両基地」にそのまま入れる。車両基地では当然、車両の見学や撮影も。それだけでも十分なのに、お菓子(和洋スイーツ)やノベルティグッズが付いて、お一人3,500円というお手頃設定。上野→成田の片道でもよさそうだが、乗車券は往復分である。素晴らしいツアーだと思った。

「成田スカイアクセス」開業まであと14日(2010.7.3撮影)。これが10年前の話とは…

京成線に関する話題

 で、しっかり申込をし、決済も済ませ、とにかくツアー参加が確定。この状況下ゆえ定員は少なめということもあったが、受付開始当日中に満席になってしまったとのことで、我ながら絶妙、上々だったと思う。

 筆者としての関心は、ツアー内容もさることながら、どれほどの対策をとった上で催行されるのかというのもあった。京成上野駅の指定の受付エリアに行くと、フェイスシールドをした係員が待機していて、間隔を空けて並ぶよう声かけしつつ、参加者に対して検温を実施。その先で書類の確認と、往復乗車券「成田開運きっぷ」の引き換えなどという流れだった。密を避けるため、客が滞留しないような形態になっていて、好印象。模索しながらというのもあったと思うが、概ね円滑だった。

スタッフはフェイスシールド対応。受付待ちの列は、一定のディスタンスを確保。
「成田開運きっぷ」。成田界隈での各種特典つきで、大人1,480円。これがツアー代(3,500円)に含まれる。
京成上野駅1番線に停車中の団体専用列車。乗車時には、手指の消毒も。

 AE形の団体専用列車は、京成上野9:07発。早めにホームで待つことにし、発車15分前に改札を通る。ホーム階に下りると、1番線にはすでに乗車する列車が停まっていて、参加者による撮影会モードに。撮り終えた人が多かったのか、それほど密な感じはなく、至って穏やかなものだった。隣の2番線には、9時ちょうど発のスカイライナー21号が停車中。発車前だったので、フラリと中に入ってみる。先頭車の乗客はゼロ… 日暮里で多少乗ってくる可能性はあるが、まさかこんな感じの写真が撮れるとは!である。

スカイライナー21号の車内。乗客ゼロなら密も何もない訳だが…

 団体専用列車の方はすでに乗車のご案内が始まっていたが、入る前に手指の消毒があり、ゆっくり進んでいく感じ。疎らになったのを見て、9時過ぎにいそいそと消毒を受け、中に。かくして、AE形の座席に初めて腰を下ろすに至る。デビューから10年も経つと、さすがに陳腐な観もしなくはないが、特急用車両の席は席…と感じた。乗車時間が長くないことを考えれば、ゴージャスな設計は不要といえ、スリムな方がむしろしっくり来る。AE形は、外観、内装とも総じて洗練されていて、2020年に通用するレベルを一応保っていると思う。小田急、東武、西武あたりの新鋭車両と比べては不可ない。

 列車はほぼ定刻に発車。定期列車はすべて停車する日暮里駅を緩やかに通過し、その他の主要駅も徐行気味に走り抜けて行く。AE形ご自慢の高速運転は体験できなかったが、それでも京成成田まで1時間かからないというのはやはり速い。車内で配られるものを受け取る、確認する、美味しくいただくといったことも含めると、あっという間。車内アナウンスもいろいろと入り、サービス満点だった。アナウンスでは、今回のツアーで留意したポイントや対策の紹介もあった。車内消毒、受付の簡略化、検温の実施、定員は半分、注意喚起・案内、手指の消毒&マスク着用のお願い、スタッフの検温・マスク・手洗いなど、車内の換気・・・今後どうなるかわからないが、現段階でのツアー催行時の一つのモデルにはなると思う。定員半分については、二人掛けの席を一人でゆったり使えるという点においてかなり贅沢。いわゆる一人二席利用プランに相当するものが標準で提供されるというのは、この時期ならではの特典と言えるだろう。

「谷津干潟の卵」と「妖怪いちご大福」

募集用に中吊り広告も用意したそうだが、即日完売で実際に車内に掲出されることはなく・・・その中吊りがツアー特典の一つとして配られた。

 京成船橋9:34着-35発、そして京成成田は10:04着-10発。進行方向を変え、宗吾参道駅に向かう。

 その後は、宗吾参道(10:15着-16発)~洗浄線通過(10:19前後)~車両基地21番ピット(10:25着)~宗吾参道駅折り返し線(10:29着)~車両基地30番ピット(10:33着)というのが大まかな行程。AE形の車内でたっぷり1時間半過ごしたことになる。加えて、降車すればそこは基地というのはやはり得難い。車両基地での自由時間は最大2時間ほどとられていたが、さすがにそこまでは要さなかった。

洗車後の車窓はこの通り。予想はしていたが、ここまで歪むとは…
という訳で、留置中の車両もこんな具合。特殊効果ということにしておこう。
30番ピットに停車後、順次降車。ゆっくり車内見物もできた。ドーム状の天井、天井部を照らす間接照明も見どころ。
この日乗車したAE形。洗浄したてでピカピカ?
別のAE形の前では「ゆるキャラ」の記念撮影も。京成パンダ、チーバくんともに、こうした場は久々だったのでは?と思う。
出番終了後の様子。ディスタンスのお手本のような図だが、単に歩く速度云々との見方も。
宗吾車両基地の展示車両と言えばこちら・・・「初代AE形」。筆者がかつて乗車した時の話はこちらで。

 基地には1時間ほど滞在し、それなりに満喫。午後は京成成田に戻り、表参道や成田山新勝寺で過ごした。この日は梅雨の晴れ間。思いがけず暑い一日だったが、やはり晴天はありがたい。お手軽お出かけツアーのおかげで、佳い行楽ができた。

 気を付けるべきは気を付けて、また遠出したいものだと思う。

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