第６１７話　令和５並びの日（2023.5.15）

　令和になって５年目。その年が和暦で１桁、または１０年、１１年の時は、年と同じ数字が並ぶ日が来る訳で、今年は５年５月５日の「５並び」の日が巡ってきた。平成５年５月５日以来、３０年ぶりである。

　２年前の３並び（令和３年３月３日→第５６５話）の時は、記念きっぷのほか、三年三月三日の一筆、３が並ぶ記帳の三つをテーマに動いたが、今回はＡＴＭが稼働しない日なので記帳はなし。記念きっぷ、御朱印、「５時５５分」で臨むことにした。
記念きっぷは、関東大手私鉄では東武、京成、京王、相鉄が発売（→参考）。ただし、５月５日当日の発売開始は東武、相鉄の二社で、他は４月中に発売を始めていた。その日に買ってこそと考えていた筆者は、東武の「５・５・５記念乗車券」の一択とし、トランクルームの用件ついでに上板橋駅で買うことに。朝７時台に駅に着き、きっちり購入できた。

　早々にテーマを一つこなしたので、ゆっくりモーニングメニューをいただき、次は御朱印。都営地下鉄の「春のワンデーパス」（500円）を使い、小川町に向かった。

　都区内で「五」が付く神社はいくつかあるが、所在地に憶えがあったこともあり、五十稲荷神社へ。小川町のＢ７出口から300ｍほどの地にあり、すぐに着いた。が、御朱印待ちと思われる行列がそれなりの長さで驚くことに。参拝後、その列に加わり、ひたすら待つ昼時となった。

　この日の東京の最高気温は26.6℃。日射が強く、南からの風もあってとにかく暑い。そんな中を延々と待機し、晴れて通常版を拝受。ありがたみは格別だったが、列に並んでから社務所を出るまで実に１時間余りが経っていた。これまで各地で御朱印をいただいてきたが、待ち時間としては最長不倒。７年７月７日も某社でいただくことになると思うが、同じような展開になりそうな予感はある。あまりに長時間になるようなら考えた方がいいかも知れない。

　五十稲荷神社の後は、神保町界隈を散策。その後は、新宿でお昼をとったり、西口を周遊したり。所用で１６時に物流博物館に行くことにしていたので、然るべき時間に最寄りの高輪台に着くように動いた。

　高輪台まで来ていれば、五反田まではすぐ。かなり余裕はあったが、五の付く駅で午後５時５５分を迎えるにあたって、その一枚をどこで撮るかというのは案外難しいものがあった。５が並ぶ瞬間を大型ビジョンで表示するというのは、過去にはあっても昨今は不明。日付が入らないながらも、五反田の駅名表記と時計の針でその時刻とわかるものが収まれば記念としてはいいだろうということで、都営浅草線の同駅ホームでと相成った。

　浅草線用の5500形車両と一緒に撮れればなおよかったが、その時間ぴったりに列車が来ないことにはどうにも撮りようがない。１分後の17：56発（泉岳寺行き）は、奇しくも3000形3055編成だった。17：55で3055だったらと思うが、ご縁があったのだから上出来だろう。これで泉岳寺まで乗り、泉岳寺からは成田空港行きに乗り換える。と、ここでまたちょっとした偶然に遭遇する。その成田空港行き（エアポート快特）が100違いの3100形3155編成だったのである。かくして、泉岳寺では3055（３番線）、3155（４番線）が並ぶことに。５月５日、「５５の奇跡」とでもいったところだろうか。

　そんな訳で、筆者なりに５並びを堪能した令和５年５月５日。次の数字並びもせいぜい励もうと思う。