緑化、美化、環境保全、温暖化抑止等々、その目的は何であれ、市街地には一定数の樹木があり、憩い、潤いの一助になっている。
その土地に元々ある木であれば、しっかり根も張るし、易々と朽ちることもないだろう。一方で、気候や風土に合わない樹種をどこかから持って来て植えるようなケースだと、定着しなかったり、思うように育たなかったりということもあり得る。
いわゆる街路樹がそうした諸因によらず立派に育って、地域の名物になっている例は多い。名物であっても何らかの理由で伐採(または植え替え)となる例もまた少なくない。
東京都北区では、環境関係の部署が保護樹木等に力を入れていると思えば、土木系部署では「樹木管理」として剪定や伐採に関する取り組みを進めている。(→参考:「保護樹木等の指定および維持管理助成」「公園・児童遊園の樹木管理について」) これらは相反する可能性もあって、時には綱引き状態にもなり得る訳だが、ダメそうな木については伐採!の方向が強いようだ。ここのところ、どうもその動きが顕著で、伐採済みや伐採予定が目に付くようになっている。
貼り紙が出され、一定の周知がなされるも、樹木医なり相応の機関なりの診断等が付される訳ではないので、曖昧さは残る。ハッキリしないままに、いついつに伐採云々といきなり出されるのはどうかと思うが、区の所有物=区の一存でということなのだろう。赤羽駅東口、東十条駅南口にあったそれなりの大木は、気が付いた時には切られた後だった。
浮間中央通りの桜並木は、8月下旬改め9月上旬に延期となったが、まとめて切られてしまうことには変わりはない。植え替えという点で救いはあるものの、そこに長くあった木々がなくなってしまうのはやはり寂しいもの。区内ではおそらく各所でこうした動きがあって、知らず知らずの間に慣れ親しんだ木がなくなっている(いく)のだろう。これを「木々の危機」と呼ぶのは大げさかも知れないが、切られる側としたら(枯れていない限りは)受難。せめて製材するなどして、活用してほしいものである。(+活用法がある程度決まっているのであれば、それも掲出してもらえればなぁと)
千代田区における伐採計画
神保町のオフィスに日常的に通勤していた頃、白山通りなどでイチョウの伐採に関する貼り紙が目に付くようになり、何事かと思っていた。切る・切らないをめぐって一時はニュースにもなっていたが、最終的にどうなったのか... オフィスに行く用件があればチェックしに行こうと思う。
その他の受難例
某自動車販売業者の一部店舗が店頭の街路樹などを意図的に枯れさせたかと思えば、実地検証した上で被害届がどうのこうのと某知事がコメントする。樹木に対して理解がある筈のその知事(環境大臣を3年間おつとめ&イメージカラーもグリーンだったような)は一方で、明治神宮外苑地区の再開発とそれに伴う樹木の伐採(→参考記事)については容認。件の自動車販売店がやっていることとあまり変わりがないような気がするが、どうなのだろう。
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