Skip to content

第595話 片道1000ポイント、新幹線で行く小山&高崎(2022.6.15)

 JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」の特典で、ポイント利用で新幹線に乗れるというのは以前からあった。ただ、「お先にトクだ値スペシャル」の50%OFFに比べるとおトク感はないため、これまでご縁がなかったのだが...

 2022年は各新幹線のアニバーサリーイヤーにあたり、「JRE POINT特典チケット 新幹線YEARスペシャル」が設定され、大いに心動かされる。

 ~100kmが1,000ポイント、~200kmが2,300ポイントでOKという大盤振る舞い。設定期間は2/1~28、6/1~14、9/26~10/7(計54日)で、なかなか絶妙だと思う。2月は、来たるべき3月&4月のあれこれに備えるため動きようがなかったが、6月はそれらが一段落したこともありチャンス到来。だが、遠出するにも限度はあるため、とりあえず筆者単独で6/4に上野→小山、6/13は二人旅で大宮~高崎の往復分といった使い方にした。それぞれ日帰り旅だが、新幹線が5,000ポイント、つまり5,000円相当分で計5回分も乗れるというのは凄い。こうした機会はそうそうないと思う。

 という訳で今回は、両日の新幹線利用の話。6/4、13の旅先なども含め、画像メインでご紹介する。


6月4日(土)

 1,000ポイントで行けるのは100km以内。できるだけ100に近づけるのが理想だが、そううまく行くものでもない。大宮~小山だと50km程度なのでおトク感は弱め。上野~小山にすれば77kmになるので、あえて上野まで行ってから北上するプランにした。

 通常なら運賃+料金で3,210円(自由席の場合)。JRE POINT特典チケットの通常版でも2,610ポイント。これがスペシャルだと1,000ポイントなのだから実にありがたい。

 当日は「なすの257号」(上野11:14発→小山11:52着)に乗車。E5系ということもあり、快適だった。

 新幹線の小山駅で下車したのは初めて。東北新幹線の駅を訪ねるシリーズの一つが叶った。その後は、コミュニティバス(×2)、東武日光線の駅(×3)などがテーマ。両毛線の駅はなかなか降りて乗ってがしにくいのだが、コミュニティバスを使ったことで新たに2駅が加わった。埼玉、群馬、栃木の「三県境」を見物、撮影できたのも一大成果だった。

「新幹線イヤー2022」のポスター。キャッチフレーズは「つぎの新へ。」
「なすの257号」は郡山行き(小山11:52着)。次の「はやぶさ・こまち」は12分後の発車だったが、小山を11:58に通過して行った。
11:17頃、田端駅付近。JR東日本東京支社にも「つぎの新へ。」の垂れ幕が掲出中。
東北・上越・北陸の各新幹線には大宮から乗るのが基本のため、東京~大宮の新幹線車窓は実に久々。この高さで赤羽駅東口を見ることも普段はないため、新鮮だった。
E5系「なすの257号」(小山11:53発)
新幹線のりかえ口@小山駅。下りは10~16時台が毎時53分、上りは12~18時台が毎時33分と発車時刻が固定。
構内通路で見つけた「JRE POINT特典チケット 新幹線YEARスペシャル」の大判ポスター。「必要ポイントは通常の半分以下」というのがポイント。
小山駅みどりの窓口では「きっぷの芯」を配布中。紙券が減れば、こうした芯も入手難になるだろう。ということで一ついただいてお土産に。
小山市コミュニティバス「おーバス」@小山駅西口。12:30発の思川駅線に乗車。
コミュニティバスで思川駅に到着。小山市北西部のちょっとした観光ができ、有意義だった。
思川から両毛線に乗って岩舟へ。駅舎の礎石に使われているのは当地の「岩舟石」。
岩舟駅のほど近くにある「岩舟石の資料館」でのパネル展示(一例)。人車鉄道、軽便鉄道については予備知識がなかった分、興味深く見させてもらった。
岩舟石の資料館。建物自体が岩舟石の見本のようになっている。道向かいの建物も岩舟石造りと見た。
岩舟駅からは栃木市のコミュニティバスに乗って、東武日光線の藤岡駅へ。当駅の所在地は栃木県栃木市。
藤岡の次、板倉東洋大前は群馬県板倉町にある駅。一部の特急も停まる。
その次は埼玉県加須市にある柳生駅。新古河が茨城県にあれば、藤岡~新古河で「4駅4県」になるが、残念ながら加須市。JRの古河駅は文字通り古河市(茨城県)にある。
全国的にも珍しい「三県境」。田圃の中に小広場を設ける形で立ち入り可能になっている。
水路が交わる点に「三県境界」がある。片足を各県に入れた状態での県またぎも可能。当スポットのキャッチフレーズは「3歩で三県周回」。
「三県境界」。栃木市が概ね180°とすると、板倉町は60°、加須市は120°といった具合。
帰りは新幹線ではなく、栗橋から上野東京ライン(伊東行き)に乗車。新白岡と白岡の中間辺りで「カシオペア」とすれ違うと突如緊急停車となり、車内照明なども停止状態に。踏切安全確認による停車だったが、言わずもがな「カシオペア撮り鉄」の誰彼が一因。16:33頃から5分余り停まり、その間に後続の「スペーシアきぬがわ6号」に追いつかれる。事情がわからないと「!」となる一枚だと思う。

6月13日(月)

 JRE POINTは細君も程よくキープしてあって、この日はそこから1,000ポイント×2人分×往復で予約。往路は「あさま601号」(大宮7:17発→高崎7:44着)、復路は「とき336号」(高崎18:04発→大宮18:35着)に乗った。

 梅雨の晴れ間で、行楽日和。朝早くに高崎入りしたことで、いろいろと見て廻れた。主なテーマは、貫前神社(上野国一之宮)の参拝、富岡製糸場の見学。2011年の上信電鉄初乗車の際、それぞれの最寄駅(→#2567#2565)を訪ねたものの、駅周りまたは散策程度だった。参拝、見学はいずれまたという感じだった訳で、それが晴れて果たせたのは大きい。新幹線あってこそ成り立つ旅だと思う。

朝の大宮駅で貴重な情報を得る。200系カラー新幹線、この日は都合よく上越新幹線での運用で、高崎駅に行けばもしかして…というタイミングだった。
高崎7:45発の「あさま601号」(左)を見送っていると、上り「とき302号」が姿を見せた。高崎7:49発で早めの入線。おかげで200系カラー新幹線をバッチリ撮ることができた。
白地に緑帯が特徴だった200系のカラーリングをE2系(J66編成)に再現。6/9に登場し、上越新幹線での運用は6/12からだったとか。これを間近に見れただけでも高崎に来た甲斐はあったと思う。
朝食はホテルメトロポリタン高崎のレストラン(ブラッスリーローリエ)で。ビュッフェスタイルにつき、あれもこれも状態ですっかり満腹に。昼食をあまり気にしなくて済む点でもリーズナブル。(ビューカード特典で1割引というのがまたありがたい)
上信電鉄の高崎駅で「富岡製糸場見学往復割引乗車券」を購入。往路、復路でそれぞれ1駅途中下車できるのもセールスポイント。
往路は「佐野のわたし」駅で途中下車。駅近くを烏川が流れ、徒歩では「佐野橋」に行けば川にアクセスできる。この橋、橋桁部は鋼製だが、歩道部は木製という複合タイプ。上信電鉄の橋梁が眺められるのもポイント。
10:54、上州富岡に到着。当駅で降りるのは2011年7月以来。
富岡と来れば「お富ちゃん」。筆者も某社在職中などは「トミちゃん」とよく呼ばれていたため、親近感を覚える。
駅前でのんびりしていたら、まちなか周遊観光バスの発車時刻(11:02)に。定員8人なので満員ならアウトだが、ちょうど2人分空席があったので乗ることができた。無料でまちなかに運んでもらえるのだからありがたい限り。
富岡製糸場は午後に行くことにし、まずはレンタサイクルで貫前神社にお参りに。「お富ちゃん家」では、この電動アシスト付き自転車「ラクラクお富」を何と無料で貸し出してもらえる。
貫前神社参道。結構な勾配だが、電動アシストのおかげでラクラクだった。
さらに急な勾配(カーブ)を上がれば神社入口に出られたが、電動アシストでも厳しいものがあったため、中腹部の広場に自転車を置いてあとは徒歩。見晴らしは良好で、神流町方面の山々も見渡すことができる。
一之宮貫前神社。高い位置にこちらの総門があり、楼門、拝殿などは総門を下った先にある。上り参道~総門~下り参道~楼門という構成は筆者史上初だと思う。
下り参道と楼門
御朱印はこんな感じ。「貫」「前」は特にインパクト大。
貫前神社から富岡製糸場までは約3km。製糸場には13時過ぎに入り、3時間半ほど過ごした。場内の建物で中に入れるのは、国宝の3か所(東置繭所、西置繭所、繰糸所)、社宅76、ブリュナエンジン展示施設といったところ。他は基本的に外観見学のみ。
東置繭所。木製の骨組みに「フランス積み」でレンガを組み合わせる建築方式が一つの見どころ。屋根を支えるのはトラス構造で、建設当初から今なお現役。頑丈に造られたことがわかる。
西置繭所。ギャラリー、多目的ホールなどが整備され、内部は美装されていた。グランドオープンしたのは2020年10月だとか。
こちらは繰糸所の内部。製糸場の象徴的な場所で教科書でもおなじみだが、機械は代替わりしているので、それほど古さは感じない。
操業を終えたのは1987年。平成になる前の話なので昔と言えば昔だが、35年前まではこれらが稼働していたと聞けばそれほど昔話でもない気もする。
「世界遺産登録記念銘」。世界遺産の標示物を間近に見るのも当地が初めてのような…
ちょうど16時半に退場。門が閉まる時間だった。ちなみに富岡製糸場の設立は1872年。つまり2022年は150周年という記念すべき年だが、その手の掲示物などはなかった。
「とき336号」@高崎駅。18時を回っていたが、6月というだけあってまだまだ明るい。暗くなる前の車窓を楽しむという点では、このくらいの時間が限度だろう。
3回分の座席番号シート。いつもと違うのは「JRE POINT特典」の印字がある点。
「新幹線YEAR2022」「東北新幹線40周年」「山形新幹線30周年」のポスター。山形・秋田の各新幹線は「もうそんなに」とつい思ってしまう。

 次回の特典スタートは、9/26。大宮からなら浦佐(198.6km)、安中榛名(93.2km)、上野なら新白河(181.8km)、本庄早稲田(82.4km)が狙い目か。1泊2日プランも含め、早めに準備しようと思う。

こちらもどうぞ