インターネットを通じて旅行商品を申し込んだり、宿泊先を手配したり、特急列車を予約したりとあれこれやっていると、何かしらの特典やポイントが付くもので、それらを上手く使えばまたリーズナブルな旅ができる仕掛けになっているものだから、また何処かへということになる。特典やポイントに関しては期間限定というのも多いため、その期限が同じ頃合いだとこの際まとめてというケースも出てくる訳で、6/23~24の旅は正にそれ。何かとお世話になっていたJR東海ツアーズの「マイページサービス」が4/30で終了することを受けて、その代替とも言える「EX旅パック」へのシフトの案内が届いたことがまずはきっかけで、案内中「EXサービス会員新規入会 おトクなEX旅パックご利用キャンペーン」なるものが実施されるというので、とりあえずEXサービスの一つ「スマートEX」に登録した。EXサービスは新規登録だったので、筆者はキャンペーン対象。件のマイページ会員であることも条件で、5/31までにキャンペーン所定の手続きをすれば、「EXダイナミックパック」か「EXこだわりツアー」(30,000円以上)で使える3,000円分のクーポンが発行されるというのだからなかなかである。
そのクーポンを使ってというのも考えたが、6月末までというポイント関係が二つあって、それらも組み込んだ行程を優先。EXの方は東海道新幹線の予約の方で試しに使ってみることにして、ツアー系は別途としつつ、じゃらん限定ポイントと近鉄特急のインターネット予約・発売サービスで貯めたポイントを活用するプランを立てた。大まかに言うと、1日目:名古屋からの東海道本線、高山本線、中央本線、関西本線など、2日目:三重県内で乗ったことのない路線めぐり+近鉄特急といった具合。週間予報の通り1日目(6/23)は雨基調だったが、2日目(6/24)は予想に反して晴れベース・・・雨でもさほど支障はなく、晴れればより動きやすくといった感じで、いろいろと満喫できた。
ポイントに引っ張られた恰好の1泊2日の旅。何だかんだで2日間での撮影枚数は2,100枚ほどになった。その中からトピック的な分をピックアップ。画像メインで振り返ってみようと思う。
6/23(日)
東京駅に早めに着いて、八重洲地下街などをブラブラしてから新幹線改札へ。EXのおかげで、東海道新幹線もSuicaタッチで利用できるようになり、楽々だった。ホームに出ると、修学旅行専用の「団体301号」が隣の18番線に停車中。その乗客の一団や行列の間を抜けつつ、7:48発の「のぞみ」13号に乗る。修学旅行用はN700Sなのに対し、こちらは今となっては古参のN700A。博多行きの長距離列車なのだから新鋭車両の方がいいと思うのだが、至ってランダムなようだ。
名古屋に着いたら、当日周遊用のきっぷを発券。「名古屋おでかけきっぷ」である。名古屋を起点(概ね990円区間の範囲)とする1日乗車券だが、遠方からの旅行者向けに設定したものらしく、JR西日本の予約サイト「e5489」を通じて押さえる必要があり、EXサービスにログイン→「EX旅先予約」→「e5489」という手順を踏むのが特徴的。e5489の方は前々から登録済みだったので、EXと連携させるだけで購入(予約)できた。ただし、実際の発券は「5489」マークが付いた券売機でというところがまた悩ましく、名古屋駅ではそれをまず探し出すところからスタート。比較的空いている1台を見つけ、決済で使ったクレジットカードを入れ、といったプロセスを経て無事発券・・・この日は「名古屋おでかけきっぷ」のエリア内で乗り降りに励む一日になる。
移動経路は、名古屋~大垣~荒尾~大垣(乗換)~岐阜~各務ヶ原~蘇原~多治見(乗換)~釜戸~土岐市~瑞浪~神領~名古屋(乗換)~春田~八田~蟹江~永和~桑名~南四日市~河原田~亀山。(乗換)と入っていない分はいずれも改札の外を出た形で、一定の時間を過ごした駅ということになる。多治見に向かう際は、美濃太田と多治見を結ぶ「太多線」を経由。同線は姫~多治見が未乗区間として残っていたが、今回クリアできた。これで岐阜県内のJR線はめでたく完乗。東海・近畿エリアでは、名松線(一志以西)と紀勢本線(多気以南)を残すのみとなった。
フリーエリアの東端にあたる釜戸まで行ったら、次は西端の亀山へという流れで臨み、その途中でまだ下車したことのない駅をできるだけ多く組み入れてみた。成果としては上々で、中央本線は名古屋~釜戸、関西本線は名古屋~桑名で全駅達成となったのは大きい。
三重県内に入り、南四日市に着いた頃には空が幾分明るくなり、次に降りた河原田では思いがけず広々とした景色を楽しむことができた。ゴールの亀山には19時前に到着。夏至を過ぎたばかりなので、まだ十分に明るかった。
6/24(月)
前日とは打って変わって、この日は雲は多いながらも晴れモード。亀山から伊賀上野に向かう途中、黒い雲が広がるなど怪しい雰囲気だったが、辛うじて雨にはならず、伊賀上野から先の行程では傘の出番は一切なかった。
三重県にはある程度の路線長を持つ鉄道会社がJR以外にいくつかある。決して難度が高い訳ではなかったのだが、これまで全くご縁がなかった一つが伊賀鉄道であり、三岐鉄道の三岐線についても全区間が未乗だった。三岐鉄道のもう一つの路線である北勢線については、西桑名~馬道の一駅分のみ乗車。そんな訳で伊賀鉄道と三岐鉄道については今回是非ということにし、両社とも紙券タイプの一日乗車券があるので、その前提で乗り降りのプランを立てた。
全国の駅や電停をちょこちょこと訪ねてきた結果、6/23の河原田を以って通算3996駅というところまで来た。この調子で行くと、JRの伊賀上野が3997、伊賀鉄道の伊賀上野が3998となる。その辺りを踏まえ、節目の4000駅をどこにするか考えながら動いていたのだが、結果的に3999番目は九十九に引っかけて四十九駅、4000番目はそれなりの規模の駅がいいだろうということで上野市(忍者市)駅にした。伊賀上野を1とした時に4に来るのが同駅・・・四が付く駅という意味では四十九の方がよかったかも知れないが、ともかく記念すべき駅となった。
記念という点で言えば、車内で買った補充乗車券(1日フリー乗車券の引換用)を上野市駅の窓口で引き換え、そのスタンプ欄に当駅の分をきっちり押せたことも大きい。補充乗車券も(+無効印で)記念にいただければなおよかったが、規則上それは不可。スタンプはあと2駅分押せるようになっていたので、その後の茅町、伊賀神戸で押し、コンプリートできた。俄かスタンプラリーである。
茅町ではレンタサイクルの無料サービスがあり、予めその分の時間もキープ。天気次第ではあったが、晴れたり曇ったりだったので何ら問題なく、寺町や登録有形文化財の建物などを見て廻ることができた。実にありがたいサービスだと思う。
伊賀神戸からは、近鉄特急での移動。運賃はICカード払いだが、特急料金とアップグレード分はポイントを使っているので、おトク感はなかなかのもの。「デラックスシート」はこういうことでもないと利用しないだろうから、いい体験となった。
近鉄四日市で特急を降り、急行に乗り換えて近鉄富田へ。当駅で三岐鉄道の「1日乗り放題パス」を買い、初めての三岐線と相成った。終点の西藤原に向かうにあたり、行って戻ってパターンを一回挟む。西藤原到着後は東藤原に戻り、いなべ市の福祉バス(無料)で今度は北勢線の駅へ。三岐線と北勢線との橋渡しに一役買っているバスだが、平日限定なので旅程に大きく影響する。旅の2日目を月曜にしたのはこの福祉バスあっての話と言っていい。ありがたく乗車させてもらった。
北勢線は、線路幅(軌間)が762mmと極めて狭い「ナローゲージ」の路線(→参考)。日本の普通鉄道では北勢線を含めて三例のみにつき、そのナローな感じを見に来るだけでもちょっとしたものだが、全区間乗るとなればアトラクション感覚である。車両もコンパクトなため、それが山間部や森林を縫って走ればテーマパークの乗り物の如し。扇風機と送風のみの「非冷房車」なる車両を連結した編成も走っていて、空調が当たり前ではなかった時代の鉄道体験ができるのもまたポイントだろう。折よく同じ方向に進む中で次の列車が間隔を空けずに来る時間帯だったため、東員、穴太、星川は順番通り。その後は蓮花寺まで行き、在良に戻り、西桑名へという行きつ戻りつパターンで臨んだ。桑名からはデラックスシートつきの「アーバンライナー」で近鉄名古屋へ。短時間だったが、快適なひとときを過ごせた。
帰りの新幹線は、名古屋18:29発の「のぞみ」102号。19時を回ってもまだ明るく、富士川を渡る前くらいまでは暮色の光景を眺めることができた。我ながら程よい時間に帰途についたものだと思う。
2024年上半期の旅は今回でラスト。鉄道メインの旅で、7月以降に予定しているものは今のところないが、どこかしらで「EXダイナミックパック」か「EXこだわりツアー」の方は(3,000円割引を活用する形で)申し込むつもり。そろそろ考えてもいいかも知れない。
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