50代前半よりも若い人達にとって、自国開催の夏のオリンピックを体験するのは今回が初。筆者も一応その範疇に入るので、開催が決まってからはその年が来るのを楽しみにし、申込時期が来たらせっせと申し込み、何はともあれ7月29日(19~22時)の野球(男子/オープニングラウンド)が当選したことで「オリンピックを体感できる!」とワクワクしていたのだが、ご承知の通りお流れとなってしまった。(v_v)
再抽選でハズレになるよりは、平等に無観客の方がいいという見方もある。4/29付「東京2020大会の観戦チケットの取扱いについて」の中で、「既にご購入いただいている観戦チケットは、原則そのままご利用いただけます。」とあって、以来ヤキモキ状態が続いていたが、7/10付「オリンピック観戦チケットに関する重要なお知らせ」における「【無観客】や【再抽選の結果】により観戦いただけなくなってしまった方は、自動的に払い戻しの対象・・・」の一文を以って、そのヤキモキも終了。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会からのこれらのご案内メールや、申込時の画面キャプチャなどがオリンピック体験のアーカイブとして残るばかりとなった。
何らかの実体験があれば、次の第574話でまとめて書くことにしようと思っていたが、聖火リレーの方も都内公道での見物が叶わなくなったため、書くことはなし。選手として出場できれば書くことも多々あるだろうが、一笑、一蹴の話。何を馬鹿な…である。
辛うじて、聖火の実物を目にすることはできたため、今回はその見物話。オリンピックネタとしては唯一無二と言えそうな一件で、足を運んでよかったの一言に尽きる。7月6日(火)のこと。埼玉県での1日目、第2区間(蕨市・戸田市:約1.8km)である。
この日は当初、第1区間の川口市での聖火リレーを見物しに行くつもりだったが、青木町公園聖火台前(8:38)~並木元町公園付近(9:04)の公道でのリレーが中止となったため、予定を変更。電車で戸田駅に向かい、戸田市役所付近で見物することにした。通過するのは10:40頃といったところ。その辺一帯の交通規制が始まる9時半頃に現地に着いたが、予想に反して人出は少なく、待機する場所の制約も(車道に出ない範囲であれば)特段なかった。見通しが利けばどこでもよかったので、ルート(市役所南通り)に面したマクドナルドの店内で待つことに。見物人が多くなりそうな頃合いを見計らって店を出るという段取りにした。
沿道がザワザワしてきたので、10:20過ぎにひとまず場所を確保。すると10:25には先頭のパトカーが姿を現し、あれよあれよでパレード状態に。協賛企業のうち、日本生命、トヨタ、NTT、コカ・コーラが車列を組み、パフォーマーともども通過していった。その間実に15分。全国各地でこのパレードが行われればいい宣伝になるし、大いに盛り上がったことだろう。とりあえずその一端を間近に目にし、見物客向けのノベルティ(文末参照)も少しは手にすることができ、まずまずの成果を得た。肝心の聖火の方はその後、10:40過ぎに待機地点から動き出し、筆者の目の前を通ったのは10:44。警察官や伴走者が周囲を固める中での聖火通過だったが、しかと見物、撮影することができた。炎というのはやはり力がある。心温まるというか、とにかく元気が出た。都内公道での実施が見送られたのは実に残念。せめて聖火だけでもと思う訳だが、やはり難しいだろうか…
第2区間の聖火は、10:45に最終ランナーへの引き継ぎがなされ、ゴールの戸田市役所へ。10:47着とあったので、概ね予定通りだったものと思われる。帰途にそのゴール周辺を見渡すと、どこでどう集まったのかラッシュ状態。その密なエリアを避けるようにして、市役所南通りを西に進んだ。と、パレード用の大型車などがいい塩梅で停まっていたため、ここぞとばかりに撮る。聖火もいいが、この手の特殊な車両にお目にかかれるのもオリ・パラならでは。帰り支度が整ったのか、10:53にはそろって動き出したので滑り込みで間に合った感じ。それら車列を見送ったところで、筆者なりの聖火リレーイベントは終了と相成った。
その後は、同伴の細君と駅周辺のスーパーめぐりなどをして過ごし、戸田を満喫。聖火リレー日和とは言えないまでも、日中は過ごしやすく、雨に降られることもなかった。聖火とはそういう力を持つものなのかも、と振り返ってみて思う。