新宿はいつまで経っても東西南北の移動がしにくいし、渋谷は大規模再開発が続く間は訳が分からないし...いわゆる副都心の中で、池袋はいい意味で安定的。余計な開発がなされていない分、概ね歩きやすいという点でも、街の要素を楽しめるという点でも今は優位にあると思う。
ふと思い立って平日に出かけてみたら、そこかしこで目を惹くものがあり、驚くとともに感心することに。総じて「街のデザイン美」のようなものが感じられ、心地よく過ごすことができた。
今回は、それらの中から一見の価値ありと思うものをご紹介する。
IKEBUS
昨年11月27日に運行を始めた周遊型のバス「IKEBUS」。走っているのは知っていたが、実際にお目にかかったのはこの日が初めてで、そのデザイン性の良さに唸ることになる。鉄道車両ではおなじみの人気デザイナー、水戸岡さんが手がけたというだけあって、実に秀逸。次は1日乗車券を買って、存分に乗ってみようと思う。(関連情報 → 豊島区 / 運行会社 / 池袋エリアコミュニケーション)
建築美
たまたまかも知れないが、建築デザイン面で目に留まるものを移動する先々で見つけた。ここに挙げた分は、IKEBUSが通るルート沿いにあることがあとでわかり、さらなる驚きも。デザイン重視の新スポットや新装スポットが要所要所にできたということだろうか。バスそのものの美しさに加え、バスから眺める都市的景観の美しさも楽しめるようになっているとしたら見上げたものだと思う。
豊島区役所、豊島公会堂、豊島区民センターなどがあった場所が一新され、跡地に整備されたのが「Hareza池袋」。池袋の「劇場都市」構想の目玉とも言える建物群で、芸術文化劇場、としま区民センターなどの一部施設がオープン済み。区役所跡地に相当する場所に建つ「ハレザタワー」は、今年7月にオープンするそうな。街の景観と文化の両面でのデザインアップ、その意気が感じられる。
環形
キュープラザ池袋の5階まで行ってみたところ、このような環形の吹抜空間に遭遇。映画館のロビーでこれだけ空間的な広がりを持たせたところはそうそうないと思われる。
池袋西口公園にも巨大なループができていて、この日初めて目にした。こちらは「劇場公園」構想のシンボルとも言えるもので、見た目以上に大がかり。「GLOBAL RING」の名称に負けないインパクトはあると思う。西口公園のイメージ、筆者的にはこれで随分と変わった。(参考→池袋西口公園野外劇場)
メトロポリタンプラザ界隈
西口はもともと回遊性があり、以前はメトロポリタンプラザを起点、または終点にしてよく動き回っていた。そのメトロポリタンプラザの隣には、コンパクトでちょっとオシャレな「Esola池袋」があり、メトロポリタンプラザ(商業施設部分はルミネ)そのものも昔からハイセンス。歩いていて快適なエリアが、西口の南側にはある。(以下の写真は2月1日撮影)
池袋は、規模としてはほどほどな感じで、特にデザイン面での進化が続く。その様子を見がてら、街そのものを楽しむべくちょくちょく足を運ぼうと思う。